[じっちゃま語録 2020/2/19]理論株価の公式

じっちゃま(広瀬隆雄さん)はYouTubeで動画配信をされている。そこでは株式投資の概念をわかりやすく解説されており、相場における大局観の読みがとても参考になる。

今回は、2020/2/19「株式投資なんてカンタンさ! 初心者のための理論株価に関する講義」のまとめ。

広瀬隆雄氏
コンテクスチュアル・インベストメンツLLC マネージング・ディレクター

米国株のテーマ、銘柄分析の第一人者。米国をはじめとする世界の政治・経済に精通し、グローバル投資、新興国市場にも明るい。1959年、広島県生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業。S.G.ウォーバーグ証券(現UBS証券)、ハンブレクト&クィスト証券(現J.P.モルガン証券)を経て現職。
出典:楽天証券トウシル

じっちゃまの解説にプラスして各図表を掲載。

じっちゃまの意図を読み違えたり、私の主観で各図表を説明している部分もあることは了承願いたい。

目次

すべては金利と企業業績

株式投資はカンタン。すべては金利と企業業績で決まる

株式バリュエーションは、金利と企業業績で決定される。配分でいうと、金利7、企業業績3の配分。

バリュエーション ・・・企業の利益・資産などの企業価値評価のこと。

理論株価=利益÷(金利-成長率)

分母が小さくなればなるほど、理論株価は大きくなる。つまり金利は小さければ小さいほど良い。そして実質成長率は高ければ高いほど良い。

最近IPOされたナスダックの成長株を見ると、50%成長100%成長しているような株がある。そういう株は割高に買われているが、なぜ成長株が割高に買われるのか。

これに対する説明が、上記公式。

金利の部分をもう少し説明する。

いま銀行に預金したとしたら沢山の利子が付くのであれば、みんな株式投資をする必要はない。なぜリスクをとって株式投資をするのか。それはリターンを期待して投資する。これが、投資家が投資対象に対して要求する金利(いくらもらえるのかという期待)。

金利は何によって決まるか。アメリカでいうとFRBが設定する短期金利(政策金利)。

政策金利がすべての賭け事の重要なベンチマーク

「政策金利+市場参加者が考える未来のインフレ率」。インフレが高いと思えば要求される金利が高くなり、インフレが低い思えば要求される金利が低くなる。

つまり「政策金利+インフレの期待」=市中金利(長期債の利回り)が決定すると考えればよい。

米10年国債利回り

早い話が、アメリカの10年国債利回りを見ればよい。米10年国債利回りがグーと下がっているようだったら、株にとってポジティブ、プラスな環境。 米10年国債利回りがグーと上がっているようだったら、株にとってリスキーな環境。

実際、2018年10月くらいには、 米10年国債利回りが上がっていた。そのときは 米10年国債利回りが3.2%くらいになったときに「ダメだ~」とマーケットが崩れた。

下記グラフで2018年のところを見ると、米FF金利が段階的に上げられ、米10年国債利回りが3.2%あたりに達した数か月にNYダウが大きく崩れたことがわかる。

2004年~2009年においても、金利が上昇して長短金利が逆転した後に、株価が急落していることを確認できる。

[米FF金利と長期金利、NYダウ推移:2004年1月~2021年3月]出典:楽天証券トウシル

出典:楽天証券トウシル

長期金利は注目しなければいけない。そして金利は低ければ低いほど良い。

(2020/2/19時点の発言)
いまは金利が1.6%。前回急落したときの金利は3.2%。まだ全然OK。

新型肺炎がどうとか、中国経済が減速したとか、ドイツ自動車販売が1月に入ってスローダウンしたとか、ネガティブなニュースがいっぱいあるが、なぜアメリカの株式市場が強いのかといえば、それは金利が非常に低いから。投資家が要求する金利が低いから。だから株で簡単に勝てるような環境。それがいま醸成されている

この公式はきちんとした数式ではない。あくまで概念であり、それぞれの考え方や関係性を示したものだが、とても重要。

10年債利回りの分水嶺は。ガソリン価格上昇は、アメリカ全体にストレス

10年債利回りの分水嶺は何%だと考えられますか。

これは金利がどのくらい急速な変化をするかによって変わってくると思う。

金利がパーンとはねてるときは金利水準が低くても株式市場はヘナヘナと来るかもしれない。前回は3.2%だったが、この数字を脳裏に焼き付けておいてはダメ。金利の上がっていくスピード(傾き)が重要

概念的なことを議論しててもわかりにくいので、もっと生活に密着した例で説明する。

アメリカが過去にリセッション(景気後退)したときに、必ず起きていた現象がある。

それは何かというと、ガソリン価格の上昇。ガソリン価格(原油価格)の上昇ペースが物価全体の上昇ペースよりもフワ~と上昇した場合、アメリカ全体にストレスがかかる。

アメリカは車社会であり、マイカー通勤がほとんど。会社からの交通費補助などは普通ないので、ガソリン価格が上がると(誰も助けてくれないので)、自分の生活を切り詰めるしかない。つまり消費が切り詰められるから、景気がブチ~ンと沈没する。こうしたケースが多かった。

ここでも公式が生きてくる。金利が上がり、企業の利益が減るため、理論株価が圧縮される。それによって株価下落というのが起きるわけ。

株式投資をするのになぜインフレなどを気にするのかというと、こういう理屈がある。

追記(2021/12/12)

結果としては、この配信後に(2020/2/19「株式投資なんてカンタンさ! 初心者のための理論株価に関する講義」)、コロナショックが起きている。

もし配信後に、株式投資フルポジションだった場合、大きな損失を被っていたことになる。

しかし、じっちゃまの大局的な相場観はとても大事だと今あらためて思う(これほど概念をわかりやすく解説してくれている人はあまりいない)。

これらのことから学べる事

① 最後の判断は自分でする。
② 株式市場に絶対はない。

当サイトは銘柄推奨はしていません。投資判断は自己責任でお願いします。

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